Magazine for the New Traveller
旅の果て、遥かな王国
沢木耕太郎
移動をくり返すことで畏れと昂りを記録する作家、沢木耕太郎。スポーツを駆ること、市井の人々の息遣いを捉えること、また旅の不思議を語ることで時代の相貌を映した作品の数々。ノンフィクション、フィクション、そして写真と様々な表現手段を経て向かった先とは何か。
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CONTENTS
24 PHOTOGRAPH
[天涯 第三 風は踊り 星は燃え]
私は帰らない 私は行くことしかできない。1998年から2002年までの疾走を写真で記録。
48 TRAVEL WRITING
[冬のオリンピア]
1996年、沢木耕太郎が日本経済新聞紙上で一年間連載をした「オリンピア」。
その「序論」に大幅に手をいれた未発表作品をここに掲載
66 BIOGRAPHY
[自筆年譜 ―旅を中心とした―]
どこかにもう一人の「私」がいる、55年間という歳月の中に。沢木耕太郎の旅、その軌跡を辿る
82 GRADUATION THESIS
[アルベール・カミュの世界]坂川栄治●画
「確かにこの稚拙な文章には私の出発点があると思える……」
幻と言われた大学時代の卒業論文、400字原稿用紙130枚をここに一挙掲載
116 PHOTO STORY
[After the Fight 戦いのあとで]
名著『一瞬の夏』から10年。沢木耕太郎とカシアス内藤の前に現れたある若きボクサーの肖像
136 DOCUMENT
Sketch of Seoul[物語ソウル]
内藤利朗●写真 新井敏記●文
作家は旅をする。無限の自由に繋がる鍵を求めて、希望も絶望も、美も死も彼の小さな旅行バックとともにこの街を駆け回る。そしてこの日ソウルは物語となった
154 LECTURE
通過地点Ⅳ[蹴ったボールは転がって]
2002年、日本と韓国で共同開催されたワールドカップ。両国を行き来した沢木耕太郎はナショナルチームの戦況によって確実に変化していく人々の感情を実践していた
170 LITERATURE
[『その肩の』後記]宮廻正明●画
無名の生、無名の死。その柔らかな追慕となった後書きをここに掲載する
180 DOCUMENT
Fame and Obscure[無頼の影]
内藤利朗●写真 新井敏記●文
人込みを縫うように晴海通りをまっすぐに勝どき橋にまで足を伸ばした。透明な群青の空は朝焼けに映えて隅田川を美しく照らしていった
204 LITERARY WORKS
[全作品解説 ―著者自身による43冊の軌跡―]
1973年の『若き実力者たち』から2003年の『無名』まで、その著作数43冊。沢木自身の解説を元に作品を改めて紐解く
217 INTERVIEW
SELF PORTRAIT[自画像]
トルーマン・カポーティの『自画像』にならったインタヴュー
ON THE MOVE[沢木耕太郎の移動の軌跡]
1947年から2003年まで、沢木耕太郎が訪れた都心の数々を白地図に記す
234 TRAVEL
荒木経惟[日本道中膝栗毛]
特別篇[加賀街道]金沢にて 新井敏記●文
244 Editor’s Note
[POLE to POLE]石川直樹
木原千佳●写真 新井敏記●文
248 PHOTO STORY
other voices,other stories
[Nostalgia 特別編]木原千佳●写真・文
252 in the city TOKYO 笹原清明●写真
256 [ひとつで無数の世界]
山形国際ドキュメンタリー映画際2003レポート
260 ホンマタカシ 建築・環境・写真 46(最終回)
[金沢21世紀美術館/SANAA] 貝島桃代●文
266 PHOTO STORY
NIGHT AND DAY
最終回[天の詩、ドンドフとの出会い] 赤阪友啓●写真・文
312 大森克己 青空―47(最終回)
[1983年2月―2003年9月 マニフェスト2003]
269 SIT UP LATE nakaban●扉絵
306 PHOTO STORY
TEMPORAL TEMPER
[アウトドアという恵み] 山田周生●写真・文
304 観劇ノート『石川県伍参市』劇団、本谷有希子
295 DISC-OVER 佐々木敦●選・文
297 BOOK ADDICTS
303 CREATOR’S NETWORK