『SWITCH Vol.34 No.3 特集:ももいろクローバーZ 』 編集後記


『SWITCH』2月20日発売号
「特集:ももいろクローバーZ」編集後記


外側から見えてくるもの

SWITCHでは初となるももいろクローバーZの表紙、巻頭特集。
先日2作同時発売となった新作『AMARANTHUS』『白金の夜明け』が世間では反響を呼んでいますが、この2作についての情報を編集部が最初に聞いたのは昨年秋のことでした。

女性アイドルグループとしては初となる2014年の国立競技場でのライブや、KISSとのコラボレーション、国民的アニメシリーズの主題歌、主演映画『幕が上がる』など、ここ数年決して勢いを弱めることなく意欲的な活動を続けてきた彼女たちですが、オリジナルアルバムとなると前作『5TH DIMENTION』から早3年近くの時が経過しています。

そんな「満を持して」の新作、しかも3作目と4作目を同時にリリースするというのだから、そこに込められた作り手たちの熱量も半端なものではないだろう。その「熱量」を丁寧にひとつひとつすくい上げることで、1冊の特集を作っていく。それがこの号のスタートでした。そしてこの時ひとつ決めたこと、それは、この特集は確かに「ももいろクローバーZ特集」ではあるけれど、ももいろクローバーZ=百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、有安杏果、高城れにの「5人」の特集ではない、ということ。前述の一文で、主語を「彼女たち」ではなく「作り手たち」としたのはそうした理由です。

ももいろクローバーZが2016年現在これほど大きな存在となり得たのは、もちろん彼女たち5人の、多くの人を魅了する様々な力(努力そして才能)があってこそですが、一方では彼女たちに関わる様々な一流のクリエイターやスタッフたちのももいろクローバーZに掛ける多大な熱意とクリエイティビティがなければ、今のような状況とはなっていなかったかもしれません。

そんな思いから今回の特集には、デビュー前から彼女たちを支え続ける敏腕マネージャー川上アキラ氏をはじめ、音楽ディレクター、楽曲を手掛ける音楽家、作詞家、パッケージデザインを担当するアートディレクター、映像ディレクター、ヘアメイク、スタイリストといった面々に登場いただき、彼らの視線を通して「ももいろクローバーZ」というものを紐解いていきました。また、それらすべてを踏まえたうえで最後にあらためて5人の今現在の生の声を聞くと、これまでとはまた違った新たなももいろクローバーZが見えてくるのではないでしょうか。

2016年、彼女たちはまた新たな一歩を踏み出しました。その一歩を記録した特集として、また5年後、10年後にも読み返して楽しんでもらえればと思います。

(SWITCH 編集部)



『SWITCH』3月号「特集:ももいろクローバーZ」 

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